大阪最低賃金1114円、過去最大50円増!!
2024/08/08
大阪府の最低賃金(最賃)をめぐって労使と有識者ら第三者でつくる大阪地方最低賃金審議会が、令和6年度の大阪府の最賃を現行の時給1064円から50円引き上げ、10月以降、1114円とするよう大阪労働局長に答申し、8日に審議結果の報告が行われた。4年連続の引き上げとなり、引き上げ幅は国が示した目安と同額で、過去最大となった。
最賃は、パートやアルバイトなど非正規を含む全ての労働者に適用される賃金の下限額で毎年度改定される。
審議会では、円安傾向や原材料費高騰が続き、中小企業などの価格転嫁が不十分であることを確認。労働者の生活安定や、最賃の水準近くで働く女性やパートタイムなどの処遇改善の必要性も認識された。
1日に行われた答申では、昨年度に続き「中小企業・小規模事業者が継続的に賃上げしやす
い環境整備の必要性が労使共通の認識」と明記した。賃上げ実現に向け、設備投資を促す税制や、省力化投資への補助金などの支援を国に要望。年収が一定額を超えると税や社会保険の負担が増す「年収の壁」を意識せず働けるよう制度改善も求めた。
8日の審議結果の報告後、記者会見した大阪労働局の志村幸久局長は「中小企業関係の支援策の活用も促しながら、新しい最賃の施行に向けて取り組む」と語った。
(井上浩平)産経WEST/経済