ジャガイモによる食中毒を予防するためにできること
2023/06/09
ジャガイモを食べて食中毒になるって知ってましたか~?
農林水産省より「ジャガイモによる食中毒を予防するために」と
予防方法がありましたので転記しています。
ジャガイモの芽(芽とその芽の根元)や、皮(特に光が当たって緑色になった部分)には、天然毒素であるソラニンやチャコニンが多く含まれているので、これらの部分を十分取り除くことが大切です。
また、家庭菜園などで作られた未熟なジャガイモも、ソラニンやチャコニンを多く含んでいることがあるので、注意が必要です。
<取り除き方>
1) ジャガイモの芽を根元を含めて完全に取り除く(多少皮より内側の部分も含めて多めに除く)
2) ジャガイモの皮をむく。特に、緑色になっているジャガイモは、皮を深くむく(皮より内側の部分も含めて緑色になっている部分は全て除く)
ソラニンやチャコニンとは?
ソラニンやチャコニン(カコニンとも呼ばれています)は天然毒素の一種で、ジャガイモの芽や緑色になった部分に多く含まれます。
これらを多く含むジャガイモを食べると、吐き気や下痢、おう吐、腹痛、頭痛、めまいなどの症状が出ることがあります。
ジャガイモを食べたあとにこのような症状が出たときは、急いでお医者さんにみてもらいましょう。
ソラニンやチャコニンはジャガイモの芽に一番多く含まれています。
ジャガイモの可食部分は、100 gあたり平均7.5 mg(0.0075 g)のソラニンやチャコニンを含んでいて、そのうち3~8割が皮の周辺にあります。
一方、光に当たって緑色になった部分は100 gあたり100 mg(0.1 g)以上のソラニンやチャコニンを含んでいるといわれています。
体重が50 kgの人の場合、ソラニンやチャコニンを50 mg(0.05 g)摂取すると症状が出る可能性があり、150 mg~300 mg(0.15 g~0.3 g)摂取すると死ぬ可能性があります。
ジャガイモの食中毒を防ぐには、ソラニンやチャコニンを多く含む芽や緑色の部分を十分取り除くことが大切です。
ジャガイモを調理するとき
・ジャガイモに芽があれば、そのまわりの部分も含めて取り除きましょう。
・皮に緑色の部分があったら、皮を厚めにむき、緑色の部分のまわりもしっかり皮を
むきましょう。
・家庭菜園などで栽培したジャガイモは、未熟な場合があります。
未熟かどうかは見た目で判断することは難しいため、心配な場合は一度にたくさん
食べたり、皮ごと食べたりしないようにしましょう。
・苦みを感じたら、食べないようにしましょう。
・ジャガイモを茹でてもソラニンやチャコニンは分解しないので量は減りません。
ソラニンやチャコニン自体は、170℃以上で分解を始めるとの報告がありますが、
加熱によって、ジャガイモに含まれるソラニンやチャコニンの量が確実に減ること
は期待できません。
学校の菜園で育てた(未熟な)ジャガイモの皮や芽、緑色の部分を取り除かずに食べて食中毒になった事例が見られることから、小学校や家庭菜園などでジャガイモの栽培を行う方は、以下の点に注意しましょう。
ジャガイモを収穫するとき・保存するとき
・十分に熟して大きくなったジャガイモを収穫しましょう。
・ジャガイモに傷を付けないように取り扱いましましょう。
・ジャガイモの表面を乾かすときは、太陽の光に必要以上に長い時間当てないように
しましょう。
・表面を乾燥させた後のジャガイモは、暗くて涼しい場所に保管しましょう。
・収穫したジャガイモは早めに消費しましょう。